2005年08月16日

稲盛和夫の実践経営塾

本日は、京セラの稲盛さんの本を、おすすめ書籍としてご紹介します。

inamori.jpg   稲盛和夫の実践経営塾
     稲盛和夫著(盛和塾事務局編)

私は稲盛さんの大ファンでして、稲盛さんが書かれた本はだいたい購入しています。

ご存じの通り稲盛さんは一代で京セラを育て上げた名経営者でいらっしゃいますが、忙しい経営の合間をぬって、全国の経営者の教育にも熱心に取り組まれています。稲盛氏が主催する勉強会を「盛和塾」といいますが、本書は成和塾の塾生からの質問に対する、稲盛氏のアドバイスを掲載しています。

本書は私の愛読書の一つでして、1年に3回くらい読み返していて、読むたびに色々な「気づき」が得られる本当に素晴らしい本です。

さて、この本では色々と含蓄のある教えがてんこ盛りなのですが、本日はその中からご参考になりそうな記事を取り上げてみましょう。(以下、抜粋です)

<質問> 地方の名門企業の2代目経営者からのご質問です。

私は、ただ単に働きに来てお金を得るという職場ではなく、仕事を通じて心を高められるような職場の実現を図りたいと思い、自分に対してはもちろん、従業員に対しても厳しく経営課題の実現を要求しております。

しかしながら、こういう私の方針に対しては、先代からの経営幹部、また従業員の中からも厳しすぎるという意見が多く、非難があるように思います。同じ経営者仲間からも「他人の弱さが分からないようでは、徳のある人間とはいえない」と言われる始末です。

私は、従業員の非難に対しても、それぞれの気持ちや人間の弱さを理解していくのは度量の問題だと思いますし、またそれは会社経営や組織運営とは全く次元の違う問題だと考えています。

こうした考えについて、塾長のご意見をお聞かせ下さい。


<回答> 稲盛氏の回答です。

ご質問の件は、経営と別問題ではなく、会社経営、組織運営そのものであり、度量の問題ではありません。

まずは、どういう道を歩きたいか、どういう到達地点に至りたいかということを、まず議論しなければいけないのです。「自分が目標とする到達地点に行くためには、こういう生き方を、こういうプロセスを辿らなければなせないのだ」という考え方をすることが大切です。

実はこういう事がありました。知り合いの経営者にこう言われたのです。

「稲盛さん、あなたの生き方は四角四面でしんどくないですか。人間というのはもっといい加減で、失敗もあるものです。私の場合は、私自身がズッコケ社長で、失敗をさらすものですから、社員が慕ってくれます。逆に部下の弱さも良くわかるし、失敗も認めてあげるので、二代目であっても皆がついてきてくれます。
稲森さん、あなたは度量がないのではないか。だから四角四面で厳しい生き方しかできないのではないか。そんな貴方だから、部下もあなたを恐れているのではないか」

しかし、この意見は違うのです。

結論からいうと、目標が違うのに、そのプロセスを比べても意味がないのです。目標によってその方法論は変わってくるのです。

創業以来すでに半世紀を超えているのに、その人の会社は親の代から売上規模は同じ。この程度であればズッコケ社長でもよいのです。私のようにゼロから始めて、30年で売上5千億円の大企業にしようと思えば、こういうストイックな生き方が必要だったのです。

ですから、「稲盛さんのああいう生き方だと、わずか30年であんなにすごいことになるのでしょうな。でも私はそういう生き方は好きではない。自分もしんどし、従業員もしんどいから」というなら正しいわけで、目的地が違うのに、そのプロセスを比較しても意味が無いわけです。

登山でも小さな丘に登るのとヒマラヤに登るのとでは、技術の修練、切磋琢磨にしてもレベルが違うでしょう。「まずどの山に登るのかが、会社の中で議論になるべき」なのです。

具体的な目標を立て、その上でこれを達成するためにはこれしかない、、という方法論にたどり着くべきであります。
どうぞ心して経営に当たられますように。


う〜ん。含蓄のある素晴らしい指摘だと思いませんか。

本書はお薦めの一冊ですので、ぜひご一読下さい。

稲盛和夫の実践経営塾

本日は、京セラの稲盛さんの本を、おすすめ書籍としてご紹介します。

inamori.jpg   稲盛和夫の実践経営塾
     稲盛和夫著(盛和塾事務局編)

私は稲盛さんの大ファンでして、稲盛さんが書かれた本はだいたい購入しています。

ご存じの通り稲盛さんは一代で京セラを育て上げた名経営者でいらっしゃいますが、忙しい経営の合間をぬって、全国の経営者の教育にも熱心に取り組まれています。稲盛氏が主催する勉強会を「盛和塾」といいますが、本書は成和塾の塾生からの質問に対する、稲盛氏のアドバイスを掲載しています。

本書は私の愛読書の一つでして、1年に3回くらい読み返していて、読むたびに色々な「気づき」が得られる本当に素晴らしい本です。

さて、この本では色々と含蓄のある教えがてんこ盛りなのですが、本日はその中からご参考になりそうな記事を取り上げてみましょう。(以下、抜粋です)

<質問> 地方の名門企業の2代目経営者からのご質問です。

私は、ただ単に働きに来てお金を得るという職場ではなく、仕事を通じて心を高められるような職場の実現を図りたいと思い、自分に対してはもちろん、従業員に対しても厳しく経営課題の実現を要求しております。

しかしながら、こういう私の方針に対しては、先代からの経営幹部、また従業員の中からも厳しすぎるという意見が多く、非難があるように思います。同じ経営者仲間からも「他人の弱さが分からないようでは、徳のある人間とはいえない」と言われる始末です。

私は、従業員の非難に対しても、それぞれの気持ちや人間の弱さを理解していくのは度量の問題だと思いますし、またそれは会社経営や組織運営とは全く次元の違う問題だと考えています。

こうした考えについて、塾長のご意見をお聞かせ下さい。


<回答> 稲盛氏の回答です。

ご質問の件は、経営と別問題ではなく、会社経営、組織運営そのものであり、度量の問題ではありません。

まずは、どういう道を歩きたいか、どういう到達地点に至りたいかということを、まず議論しなければいけないのです。「自分が目標とする到達地点に行くためには、こういう生き方を、こういうプロセスを辿らなければなせないのだ」という考え方をすることが大切です。

実はこういう事がありました。知り合いの経営者にこう言われたのです。

「稲盛さん、あなたの生き方は四角四面でしんどくないですか。人間というのはもっといい加減で、失敗もあるものです。私の場合は、私自身がズッコケ社長で、失敗をさらすものですから、社員が慕ってくれます。逆に部下の弱さも良くわかるし、失敗も認めてあげるので、二代目であっても皆がついてきてくれます。
稲森さん、あなたは度量がないのではないか。だから四角四面で厳しい生き方しかできないのではないか。そんな貴方だから、部下もあなたを恐れているのではないか」

しかし、この意見は違うのです。

結論からいうと、目標が違うのに、そのプロセスを比べても意味がないのです。目標によってその方法論は変わってくるのです。

創業以来すでに半世紀を超えているのに、その人の会社は親の代から売上規模は同じ。この程度であればズッコケ社長でもよいのです。私のようにゼロから始めて、30年で売上5千億円の大企業にしようと思えば、こういうストイックな生き方が必要だったのです。

ですから、「稲盛さんのああいう生き方だと、わずか30年であんなにすごいことになるのでしょうな。でも私はそういう生き方は好きではない。自分もしんどし、従業員もしんどいから」というなら正しいわけで、目的地が違うのに、そのプロセスを比較しても意味が無いわけです。

登山でも小さな丘に登るのとヒマラヤに登るのとでは、技術の修練、切磋琢磨にしてもレベルが違うでしょう。「まずどの山に登るのかが、会社の中で議論になるべき」なのです。

具体的な目標を立て、その上でこれを達成するためにはこれしかない、、という方法論にたどり着くべきであります。
どうぞ心して経営に当たられますように。


う〜ん。含蓄のある素晴らしい指摘だと思いませんか。

本書はお薦めの一冊ですので、ぜひご一読下さい。
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