いま書いている書籍について、最初に作った「出版企画書」をご紹介します。

中身は今のものとすっかり変わってしまったのですが、これから本を書こうとお考えの方のお役に立てば、と思い、公開することにしました。

よろしければ、参考にしてみて下さい。

 

吉本本の出版企画書

2006/4/8

◆タイトル(案)

まだいいのが思いつかないのですが、現段階の候補です。

  • ネットで成功する社長、失敗する社長
  • インターネットで売れる仕組みを作ろう
  • インターネット社会の経営戦略
  • 情報化社会で落ちこぼれたくない社長さんへ
  • なぜ経営者はインターネットを商売に使えないのか?
  • なぜ経営者はホームページで失敗するのか?
  • WEBで儲かる社長、損する社長
  • WEBマーケティング入門
  • WEBマーケティング成功術
  • 日本No1のWEBコンサルタントが教える、インターネットで成功する社長、失敗する社長

◆ターゲット

  • インターネットを使って、会社を発展させたいと考えている経営者
  • 会社を発展させるために、下記にネットを活用したいと思っている経営者
    • 売上アップ
    • 顧客獲得
    • 認知度アップ、ブランド浸透
    • 人材採用
    • 顧客サポート
    • 代理店の獲得
  • 情報起業家(情報商材の販売を主目的としている人)、週末起業家、ECショップのオーナー等は対象としない。
  • そうではなくて、「実業」を手がけている経営者、個人事業者を対象としたい。

◆読者に伝えたいメッセージ

「表のメッセージ」としてはこんな感じです。

「インターネットを利用して会社を発展させるには、こうすればいいんですよ。」

or

「売れる仕組みを作るには、こんな風にインターネットを使えばいいんですよ」

一方、「裏のメッセージ」として、これも考えています。

「情報提供型ホームページを作れば、我が社の売上はアップしそうだ」

       ↓

「情報提供型ホームページを作るためには、ブログというのを使うと良いらしい」

       ↓

「あきばれさんのブログサービスを検討してみようか」

という風に思ってもらって、うちのブログサービスにつなげたいです。

◆構成案

構成としては、こんな感じを考えています。

それぞれ「表題」と、その章を読み終わった時に読者に感じてもらいたい内容です。

はじめに

1.インターネット社会の本質

(世の中がこう変わったんだ。うちも変わらなきゃ)

2.ホームページと顧客チャネル

(ふ〜ん。ホームページって、そういうものなんだ。)

3.売れる仕組みとインターネット

(会社を発展させるためには、お客さんを自分で連れてこなければいけないんだ。)

4.情報提供型ホームページのすすめ

(情報を出せばお客さんを連れてこれるんだ。)

(お客さんはそんな風に考えて、行動するんだ。)

(なるほど、そんな情報を提供すればいいんだ。(what))

5.ブログと電子メールは中小企業の救世主

(へえ〜。そうやれば簡単に情報を提供できるんだ。(how))

(ブログはコンテンツの更新が簡単なんだ。)

(電子メールはこうやって使えばいいんだ。)

6.ケース別インターネット活用法

(なるほど。情報提供する時は、ここに気をつけなければいけないんだ。)

(他の会社はそんな風にインターネットを活用しているんだ)

7.サイト構築実践編

(最低限、これだけやれば良いんだ)

終わりに

◆記述内容

ブレストレベルですが、上記の各章にはこんな内容を書こうかな、と考えております。

1章  インターネット社会の本質

●インターネット社会の現状

インターネット利用者は7,000万人超。いまでは誰でも使う普通のツール。

法人はほぼ100%利用。法人が新規取引する際に、ホームページがあるのは当然。

主婦の携帯利用、シニアのネット利用。

利用者の目的は情報収集。文字が大好き。

●情報化社会と営業方法

情報化社会が到来して、お客さんの情報の取り方が昔と変わっています。時代にあわせたビジネスの仕組みを作りましょう。

Beforeインターネット時代は、お客さんの情報チャネルは企業しかありませんでした。だから本当は会いたくない営業マンの話を聞いてくれたのです。

Afterインターネットは、お客さんは自分で情報を入手できます。だから情報収集のためだけに、営業マンと会ってはくれません。当然、今は飛び込み営業が10年前よりはるかに大変になっています。

昔の営業方法での成功体験を持っている社長さんほど業績が頭打ち。

●ライバルとの競争が激化

お客さんは、必ず複数のホームページを比較します。Beforeインターネットは複数の会社を比較するのは大変でしたが、今は必ず同業者のサイトをいくつもみます。

ただし、実際に問い合わせするのはその中の一部。20のサイトを見たとしても、3〜4に絞り込んで比較検討する。

従って、まずは絞り込まれた比較候補にはいることが大切。

→比較候補の中に入れない、門前払いされる企業が増加。

Beforeインターネットでは、自分の知っている少数の会社の中の比較。

Afterインターネットでは、より多くの会社から絞り込まれた数社の中の比較。

→ 競争が激化

逆に優秀な会社は、常にその候補の中にはいるので、一人勝ちする。

2章 ホームページと顧客チャネル

●ホームページは新しい顧客チャネル

ホームページは魔法の小箱ではありません。従来の顧客チャネル(店舗、電話、営業マン、等)に加わった、新しいチャネルです。

ホームページ、ブログ、電子メール、というツールを活かすも殺すも経営者次第。ツールをどう使うか(=経営戦略)次第です。

ホームページを作ったから売れるのではありません。ホームページという新チャネルを利用した「営業の仕組み」があるから売れるのです。

●ホームページは中国の営業所

ホームページは中国の営業所のようなもの。中国に営業所を出す場合、トップが営業部長で、営業戦略を立てるでしょう。

テナントがサーバー、テナントの内装業者がWEBの制作会社。

中国に営業所を出す時に、内装業者に中国での営業戦略を考えてもらう経営者はいません。でもホームページでは内装業者にすぎないWEBの制作会社に全部丸投げ。

中国の営業所が成功するかどうかは、営業所のトップの人材と、営業戦略次第。

ホームページも同じです。

●HPの制作業者は営業の専門家ではない。

必殺の質問。「御社はどうやって、お客さんを開拓していますか?」

●ホームページは集客が全て

実店舗 : 立地が重要。お客さんがいる場所に店を出す。

ホームページ : 砂漠の真ん中。自分で連れてこないと人はやってこない。

●ホームページでものは売れるのか?

ホームページではものは売れません。

客単価 3,000円

購買率 0.5%(200人に1人)

来店数(アクセス数) 50人/日

が、平均的な中小企業のホームページ。これでは、4日に1人、3千円の売上。30日では7.5人、2万円。つまり月商2万円が、中小企業のホームページ。

従って、ホームページを「売るためのツール」と考えると失敗する。

●ホームページは情報提供ツール

ホームページは「情報を提供するツール」です。

今までのチャネル(店舗、営業マン、DM、等)ではコストや手間がかかってできなかったことが、ホームページや電子メールという新しいチャネルでできるようになったのです。

今までお客さんに情報を届けるのはもの凄いコストが必要でした。(印刷費、郵送費、等)

ネットを使うことで、この情報提供のコストが劇的に下がっています。

Beforeインターネットは、情報を受け身で受ける文化(TV型)

Afterインターネットは、自分で情報を取りに行く文化。

従って、今はお客さんが情報を取りに行った時に、そこに情報がないと比較対象に加えてもらえない。

逆にお客さんが情報を取りに来た時に、必要な情報を提供できればライバルに差別化。

ただし、お客さんは「いつ」「どんな」情報をとりに来るか分からない。だから、先回りして、お客さんが「必要とするかもしれない情報」を、「常に」用意しておく。

こうした観点の情報提供チャネルとして、ホームページをとらえましょう。

3章  売れる仕組みとインターネット

●マーケティングとセールス

マーケティングとは、お客さんを営業マンの前に連れてくること。セールスとは、目の前のお客さんに営業マンが売り込むこと。

マーケティングが弱いとお客さんがいないので、営業マンは飛び込みするしかありません。

お客さんを営業マンの前に連れてくる仕組みがないと会社は発展しません。

ホームページは「セールス」のツールではありません。「マーケティング」すなわちお客さんを連れてくるツール。

●営業プロセスとホームページ

「集客」→「見込み客フォロー」→「販売」→「顧客化」のフローにおいて、ホームページは「販売」以外の3つで使うのが効果的。

「 集客」にホームページを活用するには、SEOとネット広告。意外と紙媒体からの誘導も効果的。

メール転送や知人にHPを紹介してくれるので、口コミツールとしても有効。

「 見込み客フォロー」は、とにかく情報を見込み客に出し続けること。メールマガジンが代表的だが、コンテンツを更新してホームページからの情報提供も効果的。

リアル営業の受け皿としてのホームページも有効。

セールスは、ホームページで行うよりも、営業マンに繋いだ方が簡単。

(ホームページは「販売する場所」ではありません。「情報を提供する場所」です。「情報提供型ホームページ」が最も効果のでるホームページ活用法です。 )

ホームページで売れない訳ではないが、売るためには通販のノウハウが必要。(=通販ノウハウがない間は売れない)。通販のノウハウがない会社は、営業マンに売らせた方がはるかに簡単に売れる。

顧客フォローのホームページの使い方としては、よくあるご質問、マニュアル、顧客むけサポート情報、顧客限定のお得な情報、等。

●ネットとリアル

ネット完結型よりも、ネットからリアルにいかに繋げるかがポイント。

バーチャルな関係(HPコンテンツだけを見ている、ただメルマガを受信している)から

 → メールの関係(1対1でメールのやり取りをしている)

 → 電話の関係(問い合わせ電話で応対している)

 → フェイス・トゥ・フェイスの関係(実際にお会いしている)

へのスムーズに発展させるのがポイント。

こうした観点から、ホームページをベースとした「営業の仕組み」が必要。仕組みがあるから売上があがるのであって、ホームページがあるから売上があがるのではない。

4章  情報提供型ホームページのすすめ

●お客さんの情報量と営業マン

ヨドバシカメラでは、最初のうちは店員に話しかけられたくない。自分で情報収集したい。(情報が0の段階では、営業マンとの接触を避ける)

でも一定の情報がたまると、今度はもう少し詳しい話を聞きたくて、店員を捜し始める。

このとき、店員がすぐに相手してくれないと怒る。(情報が蓄積されたあとは、積極的に営業マンがアプローチして構わない)

●比較表を作ってあげる

お客さんは情報を集めながら、自分の中で比較表を作っている。

比較項目に「価格」しかないと、一番価格の安い商品が選ばれる。

しかし価格以外の項目、例えば「性能」「アフターフォロー」「納期」等々が、比較項目として重要なことが分かれば、お客さんは情報を集めながら、その比較表を完成させていく。

従って、お客さんに馴染みのない商品の場合、まずは「商品の比較項目」or「評価基準」を教えてあげなければいけない。

その際、自社に有利な「比較項目」をお客さんに教えてあげる。これにより、ほとんどの項目で自社に○がつくので、あい見積もりで負けない。

つまり、情報を先に出して、お客さんを啓蒙していく。

●お客さんに読んでもらえる情報とは

ただし、お客さんに読んでもらえる情報を出していくこと。

いくらお金をかけて作っても、読者は「役に立たない」と感じたら、コンテンツを読んでくれません。すぐに別のサイトに移動されてしまいます。つまりホームページは、アクセス者に読んでもらって「なんぼ」のもの。

あなたが「話したい」情報は、お客さんが「読みたい」情報とは限りません。「会社自慢」や「商品自慢」では、アクセス者の興味を惹けず、すぐに立ち去られてしまいます。

アクセス者に読んでもらえるコンテンツとは、下記を満たすコンテンツです。

  • アクセス者の「悩み」を解決する情報
    例えば、「うちの息子がちっとも勉強しない。どうすれば良いんだろう」
  • アクセス者の「ニーズ」を実現する情報
    例えば、 「うちの息子にテニスを習わせたいんだけど、どこかに良いテニススクールないかしら」

●情報提供型ホームページ

読者の「ニーズ」や「悩み」に応える情報を提供しましょう。ニーズや悩みに応える情報をお客さんが読んでいる内に、頭の中に知らないうちに「御社が有利な比較表」が作られていきます。

しかしそのためには、お客さんが読みたいと思う豊富な情報量が必要です。

●情報提供型ホームページの問題

つまり、「それなりのページ数」が必要で、しかも「継続的な情報更新」が必要なのです。

しかし、ホームページで、大量コンテンツを頻繁に更新すると、WEB制作会社に相当の費用を支払う必要があります。

そのため 中小企業のホームページは、コンテンツの更新費用を惜しんで更新が行われない。

→ 情報が陳腐化、

→ お客さんの役に立たない、

→ ホームページが商売に役立たない、

→ ますます更新の必然性が下がる、

という負の循環に。

情報提供型ホームページを成功させるためには、WEB制作会社に頼むのではなく、社内でコンテンツ更新を行うことが大切。

でも、従来型のホームページでは、「ホームページ作成ソフト」の使い方や、「HTML」と言った専門知識が不可欠。→ ハードルが高すぎて、社内の更新ができない。

しかし、ブログを使うと、専門知識がなくても、誰でも簡単に更新が行えます。

5章  ブログと電子メールは中小企業の救世主

●ブログとは

ブログは、もともと「日記ツール」。そのため個人の日記作成用に流行った。

ただし、通常のブログではビジネスに利用するには力不足。

近年、「ビジネスブログ」という企業向けブログサービスが登場。

ビジネスブログ 

= ブログ

 + 企業向けのデザイン

 + ナビゲーション

 + 問い合わせフォーム機能

 + SEO

●ブログの特徴とメリット

ブログはこのように更新が簡単です。

しかもSEOが効きやすいです。

ブログで情報提供型ホームページを作りましょう。

●電子メールの活用

また電子メールを使うと、お客さんに直接アプローチできます。

メールとホームページ(ブログ)の組み合わせが最強ツール。メールでPUSHして、ホームページ(ブログ)にPULLする。

まずはメールアドレスを集めましょう。アドレスさえ集まれば売上はあとからついてきます。

アドレスを集めるには、「オファー」を提供します。

集めたアドレスに情報を定期的に配信しましょう。

6章  ケース別インターネット活用法

集客にインターネットを活用した事例(下記の中から1〜2社)

パコムさん        http://www.pacom.co.jp

テクノグリーンさん  http://www.technogreen.jp/

関東シロアリさん http://www.woody.co.jp/

ナカハラガーデニングさん(ブログ) http://www.n-gardening.jp/

羽毛工房ヨネタさん(ブログ) http://www.yoneta.jp/

真保税理士さん(ブログ) http://www.corevalue.jp/

見込み客フォローにインターネットを活用した事例

馬見塚さん(サイト+ブログ) http://www.118.md/ http://blog.118.md/

伊藤工務店さん(ブログ)  http://hero.ito-k.co.jp/

販売に インターネットを活用した事例

あきばれネット http://www.blogdehp.jp/

顧客化にインターネットを活用した事例

牛角(ブログ) http://funai.gyukaku.jp

あきばれネットの代理店サポートブログ http://partner.blogdehp.jp/

(現在コンテンツ制作中。 ID blogdehp  pwd partner )

上記事例を通じて、具体的なネット活用のポイントを伝える。

7章 サイト構築実践編

●早く小さく初めて、大きく育てるパターン

初めてホームページを作る、社内に充分な人材がいない、という会社は、「小予算」で「小さく」初めて、そのホームページを徐々に大きく育てて行きましょう。

最初から100点満点のホームページを作ろうとすると、いつまでたってもできません。10点でもいいから、「早く」始めることが大切です。

ホームページを作るには、「ターゲットとするお客さん」を明確にしましょう。

そのお客さんの「悩み」や「ニーズ」を考えて、そうしたニーズや悩みに応えるコンテンツを作ります。

コンテンツが充実してくれば、検索サイトに掲載されて、徐々にアクセスも増えていきます。

見てくれよりもコンテンツの内容で勝負。すこしずつでもいいから、コンテンツを充実させていきましょう。

ブログで作るのがお勧めです。

●本格的なサイトを立ち上げるパターン

年商が10億円以上で、社内に人材が確保でき、予算もそれなりに確保できる会社は、本格的なサイトを立ち上げましょう。

成功のポイントは、サイトの責任者と、営業戦略。

サイトの責任者は役員クラスの営業部長、あるいは社長直轄。

営業戦略が事前に検討されていること。

プロジェクトの進め方は、下記の感じ。 (内容は少し変更する必要がありますが・・・・)

   ホームページ成功のステップ

ホームページ制作の前の、「WEBマーケティング設計」が大切。(この部分を多くの会社は、WEBの制作会社に丸投げしている)

プロジェクトの成功はホームページのできではなく、営業戦略 & WEBマーケティングの設計次第。

デザインを重視するなら「従来型のホームページ」、更新の簡単さを重視するなら「ブログ」で作りましょう。

●お客さんと会うにはどうすればいいか

ホームページの目的は、セールスではなく、情報提供。従ってセールスするためには、なるべくスムーズにお客さんと直接会えるように仕向けること。(お客さんと会わずに売るには、通販のノウハウが必要)

ホームページやメルマガだけを読んでいる「バーチャルな世界」から、お客さんと直接会える「フェイストゥフェイス」の世界に移行するためには、ホームページの目的として、下記を最初から意識しておくこと。

お客さんと会うための大義名分を用意。

まずは、「資料請求」、「小冊子プレゼント」と言った、紙媒体の世界に誘導。

あるいは、「電話でお問い合せ下さい」「ご質問はこちらまで」という「電話でのコミュニケーション」に誘導。

また「セミナー」「無料説明会」という、1対Nの世界に誘導もあり。

そして、「営業マンからご説明させます。」「無料相談」、「無料デモ」「見積もり提出」という、1対1の世界に行く。

ここまで来れれば、通常の「営業マンのアプローチ」に移行できる。

終わりに

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